ここ最近、なぜか多いので、取り上げてみました。
猫の歯肉口内炎は、口の奥(口狭部)に炎症や潰瘍が見られる病気。
原因は口腔内細菌やウイルス、免疫異常などがあげられますが、 はっきりしない事も多いです。
症状として、
① よだれが出る
② 食べにくそう、食べ物を口から落とす
③ 口を気にする(ひっかく)様子が見られる
④ あくびの時に突然悲鳴をあげる
などなど。
治療には、抗生剤やステロイド剤などを使用した内科治療と、 臼歯や全ての歯を抜歯する外科治療があります。
当院では、特別な事情がない限り、全臼歯抜歯のような外科治療を お勧めしています。
ステロイド剤の多用は、一時的には症状の改善が見られますが、 完治はせず再発を繰り返し、のちのちの外科治療にも反応しにくくなるためです。
一方、全臼歯抜歯による外科治療は手術後、6~7割の猫が 内科治療無しで生活が出来るようになるという報告があるためです。
歯がなくなることに抵抗がある飼い主様もいらっしゃいますが、 猫の場合、通常のドライフードなら問題なく食べられるようになります。
ご自宅の猫がなんだか口を気にしている、ドライフードを食べなくなったなど、気付いた場合は一度ご来院ください。